実話をモチーフにしたドラマ映画。
ジョージア州サバンナ。
23年前、当時36歳のグレイシーと13歳のジョーが恋愛関係になり、
「メイ・ディセンバー事件」として世間を騒がせた。
グレイシーは実刑となり、服役中に出産。
出所後、2人は結婚し、家庭を築いている。
事件が映画化される事になり、
主演女優エリザベスがグレイシーとその家族をリサーチしに訪れる。
現在59歳のグレイシーと36歳のジョーは、
一般的な、満足のいく生活をしていたが、
生活に入り込んで来るエリザベスに不安を募らせる。
年下の少年と恋愛関係に陥った事件性とは裏腹に、非常に保守的なグレイシー。
一方で、ジョーは早過ぎた結婚で、青春をやり残したと感じている様子。
エリザベスは当初、年の差婚に不信感を抱いていたが、
リサーチする中で、ジョーに不思議な魅力を感じ、成り行きでベッドインする。
エリザベスの登場に心をかき乱されながらも、人生は続く。
元の事件は有名で、今作はその事件に基づいたものかと思ったけど、
そうではなくて、あくまでもモチーフであって、全体はほぼ創作となる。
少し安心した。
まんま実話だったら、観るのが結構辛い。
事件の映画化の為に当事者達をリサーチする中で、葛藤を呼び起こすという
トリッキーな設定。
何故、極端に年の離れた2人が愛し合い、結婚生活を続けているのか。
(実際の事件では、結婚から10数年後に男性から離婚の申立てがなされた。)
保守的な家庭で育てられたグレイシーは、自らも保守的な価値観を強く示す。
娘が大学の卒業パーティー用に選んだドレスを、腕が太く見えると否定し、
膨らんだ袖の付いたドレスを選ばせる。
元夫との息子ジョージーは、エリザベスに、
グレイシーが子供時代に実の父兄から性的虐待を受けていたと話す。
グレイシーはこれを否定しているが、おそらく事実であり、
人格形成に大きく影響したと推察される。
もとより南部の保守的な家庭で育てられ、性的虐待が加えられた事で、
更に、男性への従属、畏怖、依存等々の傾向が強くなった。
最初の出会いの頃にも、グレイシーはジョーがリードしていたと言う。
それは、ジョーが年齢よりも大人びていると言うだけでなく、
「男性」に逆らえないグレイシーの性質にもよると思われる。
精神的な強さと弱さが複雑に入り組んでいる。
一方、ジョーは、妻のグレイシーと子供達を守ろうという常識を持ちながらも、
不完全だった青春時代に未練を感じているのか、
他の女性と浮気じみた付き合いをしたり、
飛び立つ事を夢想してか、希少種の蝶の飼育や孵化に熱心に取り組んでいる。
エリザベスは、女優としての野心を持ってやって来たが、
既成概念の強さからか、グレイシーの本質を理解出来たようには見られない。
未成年との性行為が違法とされるとしても、
何れにしても、
当事者の心の内までは裁けない。
グレイシー役のジュリアン・ムーアが素晴らしい。
数多くの栄誉に輝く名女優ながら、その容姿が個人的にあまり好きではなかった。
でも、出来る事ならば、今作でアカデミー賞主演女優賞を授けたい。
ジョージア州サバンナ。
23年前、当時36歳のグレイシーと13歳のジョーが恋愛関係になり、
「メイ・ディセンバー事件」として世間を騒がせた。
グレイシーは実刑となり、服役中に出産。
出所後、2人は結婚し、家庭を築いている。
事件が映画化される事になり、
主演女優エリザベスがグレイシーとその家族をリサーチしに訪れる。
現在59歳のグレイシーと36歳のジョーは、
一般的な、満足のいく生活をしていたが、
生活に入り込んで来るエリザベスに不安を募らせる。
年下の少年と恋愛関係に陥った事件性とは裏腹に、非常に保守的なグレイシー。
一方で、ジョーは早過ぎた結婚で、青春をやり残したと感じている様子。
エリザベスは当初、年の差婚に不信感を抱いていたが、
リサーチする中で、ジョーに不思議な魅力を感じ、成り行きでベッドインする。
エリザベスの登場に心をかき乱されながらも、人生は続く。
元の事件は有名で、今作はその事件に基づいたものかと思ったけど、
そうではなくて、あくまでもモチーフであって、全体はほぼ創作となる。
少し安心した。
まんま実話だったら、観るのが結構辛い。
事件の映画化の為に当事者達をリサーチする中で、葛藤を呼び起こすという
トリッキーな設定。
何故、極端に年の離れた2人が愛し合い、結婚生活を続けているのか。
(実際の事件では、結婚から10数年後に男性から離婚の申立てがなされた。)
保守的な家庭で育てられたグレイシーは、自らも保守的な価値観を強く示す。
娘が大学の卒業パーティー用に選んだドレスを、腕が太く見えると否定し、
膨らんだ袖の付いたドレスを選ばせる。
元夫との息子ジョージーは、エリザベスに、
グレイシーが子供時代に実の父兄から性的虐待を受けていたと話す。
グレイシーはこれを否定しているが、おそらく事実であり、
人格形成に大きく影響したと推察される。
もとより南部の保守的な家庭で育てられ、性的虐待が加えられた事で、
更に、男性への従属、畏怖、依存等々の傾向が強くなった。
最初の出会いの頃にも、グレイシーはジョーがリードしていたと言う。
それは、ジョーが年齢よりも大人びていると言うだけでなく、
「男性」に逆らえないグレイシーの性質にもよると思われる。
精神的な強さと弱さが複雑に入り組んでいる。
一方、ジョーは、妻のグレイシーと子供達を守ろうという常識を持ちながらも、
不完全だった青春時代に未練を感じているのか、
他の女性と浮気じみた付き合いをしたり、
飛び立つ事を夢想してか、希少種の蝶の飼育や孵化に熱心に取り組んでいる。
エリザベスは、女優としての野心を持ってやって来たが、
既成概念の強さからか、グレイシーの本質を理解出来たようには見られない。
未成年との性行為が違法とされるとしても、
何れにしても、
当事者の心の内までは裁けない。
グレイシー役のジュリアン・ムーアが素晴らしい。
数多くの栄誉に輝く名女優ながら、その容姿が個人的にあまり好きではなかった。
でも、出来る事ならば、今作でアカデミー賞主演女優賞を授けたい。
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