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マンガ家Mの日常
(ストーリーの続きから)

捜査の途中で、帰還兵仲間が犯人と疑われ、レンナーが射殺する。
ペルクは「後方(ヒンターラント )から撃った。」のを卑怯だと責める。

セヴェリンの兄はペルクの妻子をも巻き込み、復讐を果たそうとする。
ペルクは鐘楼に誘い込まれ、対峙する。
兄が戦争の英雄だと信じたかったセヴェリンに真実を知らせまいとするが、
追い詰められる中で、セヴェリンと警官隊も駆けつけ、
セヴェリンの兄は射殺される。

ペルクは気を取り直して、妻子の待つ自宅に向かう。


悲惨な第一次事世界大戦の爪痕。
戦時中の出来事と猟奇的殺人事件を絡めた設定は興味深く、
犯行現場の様子のヴィジュアルも、映画的に冴えている。
犯人を推理して追い詰める展開にもう少し工夫があれば、更に良かったかな。
ペルク役のムラタン・ムスルも存在感があって良い。
ただ、ネットではまだ殆ど情報が無いのが残念。

捕虜収容所の人権問題は、少しずつ改善されていっているのだろうけど、
アブグレイブの状況等が明るみになると、
密閉空間では何が行われているか、検証しようが無いと思い知らされる。

タイトルの「ヒンターラント 」が、テーマとどのように関係してくるのかが
やや分かり難い。
前線で死に直面して来た兵士達と、銃後のレンナー達との
戦時下での人間性の差を表しているのかな。

背景は全てブルーバックで撮影されたそうで、街中も室内も歪んでいる。
戦地から帰還した兵士達の不安定な精神状態を暗示しているらしい。

戦闘で顔を大きく損傷した兵士の整形、修復の実際の写真等も出てくる。
ルメートルの「天国でまた会おう」や、
ドラマ「ボードウォーク・エンパイア」を思い出した。

ハリウッドでもっと予算をかけてリメイクしたら、名作になりそうなんだけど、
誰か製作しないかなぁ。

(完了。)
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