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マンガ家Mの日常
最近WOWOWから録画した映画が、どれも良い感じそうで楽しみなんだけど、
この時はキリッとしたサスペンスが見たくなって、今作に手を付ける。

「羊たちの沈黙」の世界的ヒットの後、
猟奇的犯罪をモチーフにした映画が多く作られた。
前作「クリムゾン・リバー」は見ていたけど、「2」は見逃したままだった。
Wikiで見てみると、「1」は原作小説を基に作られたものだけど、
「2」はキャラクターを使っての映画用オリジナルなんだって。

古い教会、キリスト教に題材を得た猟奇的殺人事件、等々、
好みの歴史ミステリーなので期待したけど、
後半の展開はちょっと物足りなかったかな。

黙示録に記された謎と共に、9世紀にバチカンから盗まれた秘宝を求めて
秘密組織が暗躍。
12使徒と同じ名前、同じ職業の人々が次々惨殺される。
ベテラン刑事ピエールと若手のレダに、
宗教が専門のマリーが加わって謎を解き、犯人を追う。

監督がリュック・ベッソンで、
この人はアクションにこだわりを見せていた時期だったからか、
レダ刑事のアクションシーンが不必要に長い。
「1」のヴァンサン・カッセルはマーシャルアーツに精通していたけど、
「2」のブノワ・マジメルもこんなにアクション派だとは知らなかったな。

顔を決して見せない謎の修道士達も興味深かった。
その修道士達を率いるのが、先日他界したクリストファー・リーで、
歴史物にしっくりくる学者的な風貌。

後半でちょっと眠くなって、一旦止めて
次の日に残りを見たせいもあったのかもしれないんだけど、
バチカンの秘宝を追い求める組織と、殺人事件の必然性が無いように思えて、
この組織が何をどうしたいのかがよく分からなくなってしまった。
犠牲の供物のような物だったのかな?
殺されたのは教会の改修工事の関係者ばかりという訳でも無かったようで。

ラストは仕掛けられた罠で水がザバッと流れ出て、
秘宝の書物と共に組織の人間達は地下に水没する。
自分のマンガでもこの手のアイデアは使った事があって、他人事では無いんだけど、
お手軽な幕引きに見えてしまった。
書物を地下に隠した事、盗掘者が現れたら書物と共に水没させてしまう事、
その意味がもうひとつよく分からない。
あちこち説明不足の感があった。
もうちょっと設定を練り上げる必要があったように思う。

リュック・ベッソン的には、ミステリーよりも
アクション等の映画的要素を強調する事により力点が置かれていたのかな。

机の上の書類に光を当てて誇張したり、
陰影と色彩のバランスは絵画的で非常に美しかった。



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