マンガのお仕事はとかく批判だらけ。
さほど売れてなくても、逆に売れたら売れたで、袋だたき。

まず、親に批判される。「マンガなんて止めなさい。」と。
原稿を描き始めたら、当然あちこちから作品に対しての批判を浴びる。
編集さんの批判は、作品を売れる物に仕上げなきゃだからなんだけど。
少し前、マツコさんも言っていた。
「作家なんて、編集者からも読者からも批判されて、良い事無い。」
本当に、それをなんとか乗り切らなきゃならない、プロだから。

そこまではプロとしての範疇だと受けとめている。
でも、知人とかからのいきなりな批判はシンドイ。
デビュー作が出て間もなくの頃、近しい友人に連絡したら、
雑誌を買って読んでくれたのはありがたかったのだけど、
作品についてはキツイ見方をされ、ついでに、
雑誌に掲載されている他の作家の作品も「意味が無い。」と切り捨てられた。
その事を別の友人にグチったら、批判の上塗りだった。

そりゃあ、そんなにたいしたもんでもないのは承知している。
でも、少しは励ますのが友人てもんじゃないか？
どんな作品であっても、作品は作家の子供なんだ。
こっちが友人の子供をけなすか？
「この子、可愛く無いし、頭も悪そう。」とかって、
それは真実だったら言っても良い事なのか？

デビュー間もなくから、友人には仕事の話は避けるようになり、
他の人から作品について尋ねられても、後々の批判がシンドイんで、
話をぼかし、「読まなくていいよ。」と言うしか無かった。

いくらか開き直って、FB等でコミックスの紹介も出来るようにはなったが、
それは極最近の事。
「仕事は何してるの？」なんて聞かれるのが面倒だって事もある。

作品の批判は、作家である以上仕方無いかもしれない。
でも、マンガ家への批判はそれだけじゃない。
あまり親しく無い人や　ほぼ初対面の人から
「学校の成績が悪かったから、勉強したく無くてマンガ家を目指したんだろう。」
なんて事を平気で言われる。
「学生時代、目の前のあなたより、遥かに勉強したし、成績も良かったよ。」
と言いたいのをこらえて、なんとなく話をぼかすが、さすがにウンザリ。
所謂、学問とは違うだろうけど、
勉強を怠るようではマンガ家として生き残っていけないんだよ。

批判には耐えるしか無いけど、やっぱりキツいんで、
批判を避ける為に人を避ける。
そうしないと作品に集中出来ない。
でも、人を避けてばかりいると世界が広がらないし、気持ちも沈む。
天秤にかけて、頑張って、叩かれながらも人と付き合う。
最近は良き理解者も増えて来てくれて　心が和む事も増えて来た。ありがとう。

（続く）