ネット世界とマンガ原稿とでは、
機能の違いから言葉の意味にも少し違いが出て来るようで、
ネットについては全体像を把握出来ていないので、
この場では、マンガにおける「トレス、盗用」についての私見を書きます。
4、5で例として出したように、
単なる絵や画像としてのコピーだけではなく、
作品のアイデアや作家性をパクってしまうのが
マンガにおける「盗用」という事になるでしょう。
新聞沙汰にまでなったような、広範囲であからさまなパクリは問題ですが、
細かいものは元ネタを探し出すのも判定も難しいかもしれないし、
はっきり言っちゃえば、昔からいくらでもある事です。
パクリでうまく乗り切って人気を保った作品を見ると、
悔しい気持ちにもなってしまいます。
好きだった作品でのパクリを知ると、残念で、
そのマンガ家さんの作品が全て信頼出来なくなってしまいます。
最後は作家自身の気持ちの問題だとしか言いようがありません。
「トレス」に関しては更にグレイでもあり、
元ネタとの比較が容易で判定し易くもあるかもしれません。
コメントでいただいた例としては、
「有料素材」「自分で撮った写真」が挙げられていました。
マンガの場合、写真のコピーをそのまま原稿に貼り付けるという事は滅多に無くて、
書籍の中の写真やネット画像での「有料素材」でも、
絵として「描き起こす」のであれば「トレス」でもまず問題とはされないです。
この場合、大元の素材が一般的な物体や風景写真のようなものであれば
ほぼ問題無いと思えますが、
画面構成や表現方法等で作家性の強いものだと「描き起し」でもアウトですね。
これは「自分で撮った写真」でも共通する事で、
一般的な対象であればトレスでも写真そのまま貼り付けでもO.K.ですが、
(コミックスあとがき等で私も自分で撮影した写真を印刷掲載しています。)
撮影した対象が作家性の強いものであったり、
分かり易く言うと、著作権や肖像権が認められるものであったりすると
やはり描き起こしでもアウトになるケースもあると思われます。
風景写真でも、特定の建築家の作品と言える特徴的な建物については
著作権が発生するケースもあるかもしれません。
肝心な事は、対象物、写真や画像、それらを描き起こしたマンガの絵、
それぞれの「作家性」がどの程度か、という事に尽きると思います。
長々と説明した挙句、逆に曖昧な答えになってしまったかもしれません。
マンガは原稿料がとても安くて、自分で取材して写真撮影して来るというのが
経済的にかなり難しくて、本やネットからの写真に頼ることが殆どです。
(大手出版社の場合、編集部がテコ入れする作家に関しては、
プロの写真家に依頼して風景写真を撮影して来てもらったり、
実際のモデルを使って様々なポーズを撮影してアクションの参考にしたり、
という事があります。)
アシスタントさんに指示する場合は指定が大変なので、
写真を拡大、縮小コピーして、トレスで描き起してもらう形になる事が多いです。
厳密に言えば「アウト」だと思われる事は多いです。
常識と良心に従って、そうした写真等はあくまでも「資料」としての使用であって、
作家性は自分自身のマンガの表現やストーリーで主張されればと思います。
(このシリーズ、とりあえず完了。)
機能の違いから言葉の意味にも少し違いが出て来るようで、
ネットについては全体像を把握出来ていないので、
この場では、マンガにおける「トレス、盗用」についての私見を書きます。
4、5で例として出したように、
単なる絵や画像としてのコピーだけではなく、
作品のアイデアや作家性をパクってしまうのが
マンガにおける「盗用」という事になるでしょう。
新聞沙汰にまでなったような、広範囲であからさまなパクリは問題ですが、
細かいものは元ネタを探し出すのも判定も難しいかもしれないし、
はっきり言っちゃえば、昔からいくらでもある事です。
パクリでうまく乗り切って人気を保った作品を見ると、
悔しい気持ちにもなってしまいます。
好きだった作品でのパクリを知ると、残念で、
そのマンガ家さんの作品が全て信頼出来なくなってしまいます。
最後は作家自身の気持ちの問題だとしか言いようがありません。
「トレス」に関しては更にグレイでもあり、
元ネタとの比較が容易で判定し易くもあるかもしれません。
コメントでいただいた例としては、
「有料素材」「自分で撮った写真」が挙げられていました。
マンガの場合、写真のコピーをそのまま原稿に貼り付けるという事は滅多に無くて、
書籍の中の写真やネット画像での「有料素材」でも、
絵として「描き起こす」のであれば「トレス」でもまず問題とはされないです。
この場合、大元の素材が一般的な物体や風景写真のようなものであれば
ほぼ問題無いと思えますが、
画面構成や表現方法等で作家性の強いものだと「描き起し」でもアウトですね。
これは「自分で撮った写真」でも共通する事で、
一般的な対象であればトレスでも写真そのまま貼り付けでもO.K.ですが、
(コミックスあとがき等で私も自分で撮影した写真を印刷掲載しています。)
撮影した対象が作家性の強いものであったり、
分かり易く言うと、著作権や肖像権が認められるものであったりすると
やはり描き起こしでもアウトになるケースもあると思われます。
風景写真でも、特定の建築家の作品と言える特徴的な建物については
著作権が発生するケースもあるかもしれません。
肝心な事は、対象物、写真や画像、それらを描き起こしたマンガの絵、
それぞれの「作家性」がどの程度か、という事に尽きると思います。
長々と説明した挙句、逆に曖昧な答えになってしまったかもしれません。
マンガは原稿料がとても安くて、自分で取材して写真撮影して来るというのが
経済的にかなり難しくて、本やネットからの写真に頼ることが殆どです。
(大手出版社の場合、編集部がテコ入れする作家に関しては、
プロの写真家に依頼して風景写真を撮影して来てもらったり、
実際のモデルを使って様々なポーズを撮影してアクションの参考にしたり、
という事があります。)
アシスタントさんに指示する場合は指定が大変なので、
写真を拡大、縮小コピーして、トレスで描き起してもらう形になる事が多いです。
厳密に言えば「アウト」だと思われる事は多いです。
常識と良心に従って、そうした写真等はあくまでも「資料」としての使用であって、
作家性は自分自身のマンガの表現やストーリーで主張されればと思います。
(このシリーズ、とりあえず完了。)
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