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マンガ家Mの日常
10代の頃の大坂なおみ選手は、体格に恵まれ、
日本のコーチが逸材として支援しながらも、
やっと50位前後で、3回戦止まり。
2018年にサーシャ・バインがコーチに就いてから、
それまでややポッテリしたお腹周りがシェイプされ、集中力も増した。
インディアンウェルズで優勝すると、数ヶ月後の全米オープンでは
ペナルティを受けて大騒ぎするセリーナに対して冷静さを保ち、見事優勝。
優勝インタビューでも観衆を惹きつけた。
わずか半年足らずで、一気に世界のトップに駆け上がった。
更に翌年初頭の全豪オープンでグランドスラム連続優勝して、
ランキングも1位になり、トップアスリートとしての地位を不動にした。

ランキング50位前後でも素晴らしいのだけど、
そのあたりの選手はTVの中継にも殆ど映らず、注目もされない。
やりたいトレーニングだけして、嫌なメニューは避け、少々太っても気にせず、
無理せず、持ち前の才能だけで大会をこなして来た。
賞金とスポンサー契約とで、
年収は1〜2,000万円くらいにはなったと思われるが、
ツアーの経費で大半は消えてしまうので、大した金額は残らない。

ところが、インディアンウェルズと全米優勝以降、世界は一変した。

世界中の大企業が大坂の元に日参し、セレブ達が目を輝かせて寄って来る。
収入は、セリーナを軽々と抜いて、歴代の女子アスリートとしてトップを記録。
シェイプされたボディーでハイブランドのファッションを着こなし、
インスタグラムやTwitter、ありとあらゆる発言や行動が注目の的となる。
(フェデラーやナダルがトップになった時は、
 まだSNSが今ほどの広がりを持ってなかったので、
 彼らは幸いな事に、SNSに煩わされる必要はなかった。)

大坂は、今大会のオンライン会見の中で、
テニス選手だから注目されるのだけど、バランスが取れない、と語っていた。

それが鬱症状の根本的な原因だと思う。

1、2年前までは、のんびりと楽しくテニスをやっていただけなのに、
短期間でいきなり世界中に注目されるようになってしまった。
この変化に対応出来る人はどれだけいるだろうか。

これまでは、3回戦でみっともない負け方をしたとしても、
誰にも何も言われなかったが、
今では、世界中のマスコミに騒がれる。
トップブランドのアンバサダーとして大きく宣伝され、
雑誌等々でも注目をを集めた後で、負けて失望されるのは、怖い。


シンシナチ大会も、東京五輪同様、3回戦で敗退してしまった。
ハイチへの支援の為にも優勝したいと言っていたが...。

(続く。)

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