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マンガ家Mの日常
シナーvs.アルカラスの新ビッグ2対決。

決勝戦くらいはリアルタイムで観たくて、
深夜に何とかベッドから這い出て来たものの、流石にキツい。
念の為予約して録画にしておいたので、録画をそのままにして、
第2セットまで観たところで寝る事に。

トランプ大統領が観戦に来ていて、警備の手配等で試合開始が45分程遅れたらしい。
会場からはブーイングが起こっていたとか。
来なきゃ良いのに。

結果は、3-1アルカラス勝利。

どっちが勝っても負けても、試合が面白ければ良いのだけど、
集中するには、やはりどちらかを応援するのが良くて、
この2人の組み合わせではシナーを応援する事に決めていた。
ところが、シナーはウィンブルドンの頃に痛めた右肘が完治しておらず、
今大会準決勝で腹筋も痛め、やや精彩に欠ける。
ファーストサーブが決まれば、アルカラスはほぼ取れないのに、確率が極端に悪い。
ミスも目立った。
一方のアルカラスは躍動感に溢れ、奇跡のようなコートカバーリング。

決勝戦としては、やや物足りない状況だった。
大会後半は選手達も体力勝負。

また次に期待したい。
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車椅子テニス男子決勝。

激しい撃ち合いを制し、
小田凱人選手優勝。 

パラリンピックの金メダルと合わせて、
若干19歳にして、生涯ゴールデンスラム達成。

一般のシングルスに対して、車椅子テニスのグレードは低い。
それでも、若き王者でイケメンの小田選手への注目度は高く、
日本ではスポンサーも増える一方。
このままモチベーションを保ち、長く活躍し続けて欲しい。
文字入力時、まだ「おだときと」がちゃんと漢字変換されない。
早くもっと有名になってね。

テニスはラケットのタッチが繊細。
車椅子を操作してタイミングを合わせるのは至難の技だと思える。

歴史に名を残す偉大な作曲家チャイコフスキーの、悪妻と言われた妻、
アントニーナの半生を描いた映画。


19世紀後半のロシア。
地方都市の貧乏貴族の娘アントニーナは、音楽家の道を志すも、
学費が払えなくなり、中退。
母親に辛く当たられてモヤモヤした日々を過ごして20代後半となり、
16歳の時に一目惚れしたチャイコフスキーに、意を決してラブレターを送る。
チャイコフスキーは年齢差(8歳年上)を理由に申し出を断るが、
2回目のラブレターを受け取った後、
アントニーナからの持参金の話につられて、結婚を承諾。

しかし、

実は同性愛者のチャイコフスキーは、女性との暮らしが耐えられず、
逆に、一途に慕ってくるアントニーナに嫌悪感を抱く。
作曲活動にまで影響が出始めたチャイコフスキーは離別を決意。
アントニーナはあくまでも離婚を受け入れず、2人の溝は深まるばかり。
当時、チャイコフスキーは「白鳥の湖」「エフゲニー・オネーギン」等、
歴史的名曲を書き上げて公演を成功させるに至っていたが、
結婚の破綻のゴタゴタで精神的に疲弊し、自殺未遂を起こす。
アントニーナは弁護士を通じて
チャイコフスキーから僅かな生活費を受け取っていたが、
同様に、生活も精神的にも徐々に崩壊し、晩年は精神科病棟暮らしとなる。
チャイコフスキーはコレラに罹患し死去。


北欧バロック絵画を思わせる、精緻な映像が美しく、
心を揺さぶるドラマの展開も素晴らしい。
傑作と言える。

映画では、受け入れられない愛にすがるアントニーナの姿が切ない。
当時のロシアの社会がどのような状況だったかわからないので、
何とも言えない部分があるが、
チャイコフスキーが同性愛者であると結婚前に知らせられなかったのも、
悲劇の原因の一端であったのは確かだろう。

アントニーナにとって、天才作曲家チャイコフスキーは神のような存在。
その妻の座を手放す事など考えられない。
彼に愛されて結婚したのだと信じたい。
結婚式で、神の前で、生涯を共にすると誓った。

現代の基準で単純に見れば、
カミングアウト出来ないチャイコフスキーが、
同性愛を隠して結婚したのがまずかった。それも、持参金目当てでずるいし。
アントニーナは、同性愛について知らされても、何故か全く怯まない。
真の愛情なのか、偶像崇拝的な執着なのか。
現代でも、偶像(アイドル)を崇拝して奇抜な行動に出るファンもいるけど。

所謂、クローゼット・ゲイ(隠れゲイ)は後世も大勢いて、
家庭生活を無難にこなしている人もいれば、やりきれない人もいる。
チャイコフスキーは「天才」故に、
自己の感情に走る事を止められなかったようにも見える。

セレブレンニコフ監督は、
「彼女にとって最も重要な神はチャイコフスキーだった。」と語っている。
「チャイコフスキーとの結婚を神に祈り続け、
 神の座がチャイコフスキーになってしまった。」

信仰心の薄い日本人の自分にはわかりにくいけれど、
欧米人が神に捧げる愛って、
よく言えば、見返りを求めず、一方的に捧げ尽くす、
どこまでも盲信、妄信するような、
底の無い沼のようなものなのかもしれない。

「私はチャイコフスキーの妻。」と言い続けたアントニーナ。
そこまで愛し切れる人と巡り会えたのは、ある意味本望だったかもしれない。

チャイコフスキーって、髭面の写真とかから、かなりなお爺さんだと思いきや、
亡くなった時、まだ53歳。
もっと長生きしていたら、膨大な数の名曲を作っていただろうとも思いつつ、
そうはならない運命だった。
モーツァルト然り。
天才って、そういうものなのかもしれない。

いよいよ残る試合も僅かとなった。

大坂なおみ選手、
全米前にランキングトップ30に入り、念願のシード獲得。
初戦でトップ選手と当たる事が無くなり、試合のペースを作る事が出来て、
ベスト4まで勝ち進んだ。

成長著しい若手のアニシモワが準決勝の相手。
第1セットは確実に獲り、第2セットも有利な展開で進むかと思いきや、徐々にペースダウン。
第3セット中盤でブレークされると、そこからの逆転はできなかった。
終盤は足の痛みから動きが鈍った。

決勝のサバレンカには及ばないとしても、
アニシモワは勝てない相手ではないと思っていたので、残念。

でも、とにかく、ベスト4まで進んだのは、素晴らしい復活劇と言える。
ランキングが更に上がれば、モチベーションも上がるだろう。

入場時には長くて重そうなウィッグにヘアアクセてんこ盛りで、
どうなる事かと思っていたけど、
試合前にウィッグは外し、ウェアも以前よりはややシンプルで安心した。
それでも1回戦の時はまだ1個ヘアアクセを着けていたけど、その後それも外した。
真剣勝負のグランドスラムの場では、僅かな無駄学生命取りとなる。

ファッションは、コート外で好きなだけ楽しめば良い。
今後、このレベルの活躍が続けば、
記者会見でも、ファッションではなく、プレーに話題が集中するだろう。

映画の感動を味わうのが大事だとして、先に映画を鑑賞。
その後、ドキュメンタリー番組を見る。


映画では、単純な誤認を利用して大尉になりきって芝居を続けるうちに、
徐々にエスカレートして、精神的に侵されていく流れのようだったけど、
ドキュメンタリー番組によると、実際のヘロルトは、
少年期から権威主義的で、弱い者いじめをしたり、
ナチスに傾倒して少年団に入隊していたり、ほぼサイコパスのようだった。
流石にそれでは観客の共感を得られないとしてか、
映画では段階を追って狂気に陥る姿が描かれていたように見える。

最初にフライタークのような、純朴で忠実な人物に出会わなければ、
笑い話で済んだかもしれないという皮肉。
はしっこい兵士は偽の大尉だと気付きながらも、
状況に便乗してしまい、自らを破滅させてしまった。

ヘロルト自身はどうだったのか。
最初は生き延びる為の嘘だったのだろうけど、
次第に権力が快感になっていって、歯止めが効かなくなった。
残虐な処刑をも「大尉」のなせる技と見ていたのだろうか。
だとすると、罪の意識は薄いのかもしれない。

ラストでは、骸骨となった屍が大量に転がる森の中を逃げていく。
自分さえ生き延びる為には、他者の犠牲も何とも思わない、冷徹な利己主義。
ヘロルトの姿ははヒトラーとナチスの小型版として象徴している。
エンディングでは、ヘロルトと部隊が現代で市民を摘発する様子が
戯画的に描かれる。
ヘロルトのみならず、ナチスもまた、
ある種の陳腐なドラマに陶酔して、役を演じていた。

ただその根底には、深い利己主義の闇がある。