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マンガ家Mの日常
英国のサスペンスドラマのミニシリーズ、全6話。
タイトルの通り、爆発物処理班の活躍を描いた作品。

(ネタバレあり)


ロンドン警視庁所属の爆発物処理班。
団地に爆発物があるという通報を受けて
元軍人でベテラン技術者のラナはチームと共に出動。
無事解除するが、主人のフィーランが別の場所で発見され、
身体に高性能の爆発物を括り付けられていた。
激しく動揺するフィーランを穏やかに説得して落ち着かせ、爆弾解除に成功。
しかし、チームリーダーのナットが付近に駐車されていたバンを調べようとすると、
バンが突然大爆発を起こし、ナットが犠牲になる。
信頼できる先輩で親友でもあったナットを失い、意気消沈するラナだったが、
新たにチームリーダーに任命され、犯人逮捕に意欲を燃やす。

ラナは、最初の爆弾が殺傷能力の無いものだったのと、
室内に刻まれたある数字に疑問を覚える。

その後も、同一犯と思われる犯人による爆弾テロが続き、犠牲者もでる。
極右グループとイスラム過激派との抗争であるような声明が出されたが、
ラナは、爆弾の仕掛けの特徴が軍人によるものだと気付き、
チームの1員でもあるジョンを調査して、爆弾テロに関連した証拠を発見する。
ラナの弟ビリーとの繋がりも見つかり、
ビリーが知人から預かった車を運転していると、自爆テロと見做される。
ラナがビリーに連絡して車内を調べさせると、爆弾が見つかる。
広い公園に誘導し、解除方法を検討するが、
耐えきれなくなったビリーは車から出ようとして、
爆発物を起動させてしまい、命を落とす。

悲嘆にくれるラナを支えようとする恋人のトム。
ラナは軍人時代の友人カールと関係を結びつつあったが、
事件に集中して、2人のどちらとも離れてしまう。

鑑識のソニアが、軍隊に関連する資料を調査していると、
ある数字が浮かび上がって来る。
ソニアは、「561142」という 数字が、元素記号の数字を表し、
繋げると「DyNaMo(ダイナモ)」という言葉になる事に気がつく。
「ダイナモ」は、かつてアフガニスタンで死傷者が出た軍事作戦に関連する。
さらにラナは、最初の団地の室内に刻まれていた数字「1912」が、
同じく元素記号で「KMg」となり、カールのイニシャルだと気づく。

カールは、当時の調査委員会が軍事作戦での事故を隠蔽しようとしたのに憤り、
命を落とした仲間の兵士達の為に復讐を実行していた。
最後の標的は、委員会の長で、今回の選挙で立候補した議員だった。
現場でカールは射殺され、事件は解決する。


構成や謎解き部分も面白く、スピーディーで緊張感もあって、良いドラマだった。
昔風に言えば「男勝り」となるのかな、
仕事に精力を注ぐラナのキャラクターも小気味が良い。
爆発物処理に向かう勇敢さと共に、
囚われの身の被害者を説得して落ち着かせようとする心遣いの深さも備えていて、
知性を感じさせる。

人間関係の造形も上手い。
最後の爆弾テロ現場で、ラナが任務にあたろうとしていると、
カール(まだ犯人とバレていない)が差し入れのコーヒーを持って、
ノコノコと現れ、ラナに2人の関係を進めたいと告げる。
こんな危険な状況の場で?と思うが、
それは、カールがラナと過ごす幸せさえ手に入れられれば、
最後の爆弾テロを思い留まろうとする、救いを求める姿でもあった。
切ない。
ラナはギリギリで気付いたのだろうけど、激しく感情を見せる事をせず、
カールを失った後でも、毅然としているのが、逆にジワる。

このところ、北欧ドラマでちょっと不満があったので、
こうして見ると、やっぱり英国も上手い。

ネットで検索すると、シーズン2もあるらしい。
トムとよりを戻すのかな?
出世コースだけど、見た目がイマイチ。(ゴメンね。)


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