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マンガ家Mの日常
ご近所のお友達と年越し蕎麦。

お茶して、新しくできた高輪ゲートウェイを散策。

よく食べ、よく歩いた。

昨日の映画の記事が途中。
もう今日は無理。

年賀状、残り半分。
もう今日は無理。

諸々、やり残しが沢山。

それでも正月はやって来る。

良い年になりますように。

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ダニエル・クレイグが探偵役を演じたミステリー映画。
この後シリーズ化され、3作目まで制作されているらしい。
サブスク配信なので、観られない。


ミステリー小説で大成功を収めた老作家ハーランが、
家族を招いて、85歳の誕生パーティーを催す。
娘や息子達とその子供達は、それぞれ問題を抱えており、
ハーランの遺産にも強い関心を抱いていた。
ところが、翌朝ハーランは自室で首を切られて亡くなっているのを発見される。


(すみません。年末の準備に追われ、残りは後日。)

アメリカの犯罪ドラマ映画。
ソダーバーグ監督による「オーシャンズ」シリーズ番外編と謳われたが、
別の形で意表をつく。


ジミーは高校時代アメフトのクオーターバックとして活躍し、
NFL入り目前で膝を故障し、夢が断たれた。
地元で建設作業員として働いていたが、足を引きずっているのが
会社の保険の大きな負担となるとみなされ、突然解雇された。
おっとりした性格の弟クライドは、イラク戦争で左手を失い、
現在はバーテンダーとして働いている。
クライドは家族に降りかかる災難を「ローガン家の呪い」と憂いていた。

サーキットの補修工事現場で、金庫室の状況を知ったジミーは大金強奪を計画。
クライドと妹メリーを誘い、
刑務所に収監中金庫破りの名手ジョーとその兄弟も仲間に引き入れる。
クライドがわざと車の無謀運転で短期間収監され、ジョーの脱獄を手引きする。
腹痛で数時間医務室に入り、クライドが看病。
その間に囚人仲間に暴動を起こさせ、2人で脱獄し、仕事が終わったら戻る予定。

ジョーがサーキットの売上金を金庫室に送るパイプから小型爆弾を送り込み、
金庫室の壁を破壊して、中から紙幣を吸い出す。
ジョーの弟達が紙幣をゴミ袋に詰め込み、外に運び出す。
適当な時間で切り上げ、ジョーとクライドは刑務所の医務室に戻る。

ところが、ジョーの弟達が失敗し、
大金を積んだトラックがコンビニの駐車場に放置され、見つかってしまう。
FBI特別捜査官サラとブラッドが捜査に乗り出すが、犯人は行方知れず、
サーキット運営会社は被害額を誤魔化して保険金を得たので、非協力的。
捜査は打ち切られた。

ニュースで経緯を知ったジョーは失意を抱えて出所するが、
ジミーはジョーの弟達の失敗を考慮して、しっかり予備の策を設けていた。
ジョーの弟達がサーキットのドアの開閉に引っかかるよう細工して、
ジョーが様子を見に行った間に、更にパイプで集めた紙幣をメリーに運ばせる。
こうして別の強奪金を確保しておいた。
ジミーはジョーに分け前を渡し、刑務所で手助けした囚人も分け前を受け取れた。

大金を掴んで、無事に元の生活を取り戻し、クライドが働くバーで和む。
バーの片隅の席からサラが彼らの様子を伺っていた。


ジミー役チャニング・テイタムは、これまではただのマッチョ役が多かったけど、
今作では元クォーターバックとして優れた判断力とリーダーシップを発揮。
逆に、知恵者役が多かったアダム・ドライバーが、おっとり者のクライド役。
他、ジミーの元妻役がケイティ・ホームズ、捜査官サラ役がヒラリー・スワンク、
レーシングチームのいけ好かないオーナー役にセス・マクファーレン、
刑務所長役にドワイト・ヨーカムと、なかなかの布陣。

白眉はジョー役のダニエル・クレイグで、
マッチョと狂気と知性をうまく融合させた魅力的なキャラクターを演じた。
これまで、クレイグはあまり好きではなかったけど、今作は良かった。

田舎町で、いかにもなプアホワイトの面々で、
前半ダラッと間延びしていて、どうなることかと思いつつ観ていたら、
後半グイグイと冴えてきて、納得のラストへ駆け抜けた。
まぁ、犯罪は犯罪なんだけど、誰も傷つけられたり死んだりしないので、
平和な気分で見終われる。

年末に楽しい1作でした。


ロバート・デ・ニーロ主演の犯罪ドラマ映画。


ベテラン金庫破りのニックは、モントリオールでジャズクラブを経営しながら、
CAの恋人ダイアンとの未来を考えていた。
金庫破りの仕事は足がつかないよう海外に限っていたが、
クラブ買取資金が必要で、地元での大仕事を受ける決断をする。

仲介人マックスが持ち込んだ仕事は、
税関金庫に保管されているフランスの国宝の笏を盗みだす事で、
元の計画は青年ジャックによるものだった。
気乗りしないニックだったが、
マックスもまた巨額の借金返済に苦しんでいると知らされ、実行に移す。

ジャックは障害者を装って税関の清掃員の職に就き、内部を調査していた。
ニックはジャックの誘導に従って税関に侵入し、金庫を破り、笏を取り出す。
しかし、ジャックはニック達に軽く見られていた事を恨み、
(当初の計画通り?)ニックを裏切り、笏を独り占めしようとする。
笏を奪い、ニックを現場に残して逃亡する。
ニックはかろうじて逃げ延び、ジャックに電話する。
奪われたと見せかけた笏は同じ大きさの鉄パイプだった。
掃除の同僚のブライアンに犯行を知られたジャックは、国外逃亡するしかなく、
一方のニックはダイアンと幸せに暮らす。


ほぼ、デ・ニーロとエドワード・ノートンの2人劇で、
テンポ良く、最後まで緊迫感が維持された。

用心を怠らず、冒険はしないと言うベテランのニックと、
派手な大仕事で大金を稼ぎたい、若者ジャックとの対比が見どころ。
オープニングでニックは邸宅に侵入して宝石を盗み出すが、
その際、偶然現場に居合わせた女性を上手く脅して、顔を見られずに立ち去る。
犯行後も疑われないよう普通の生活をしばらく続けるようジャックに忠告したが、
血気盛んなジャックはすぐに国外逃亡するつもりで、忠告を無視して、
犯行当夜現場に銃を持ち込み、自分を疑った同僚を脅して正体を知られてしまう。
慎重なベテランは生き延び、大胆不敵な若者は敗北する。
定番の展開ながら、やはり爽快で、楽しめた。

ノートンが、才気走った傲慢な青年と障害者とを演じ分ける様子が、
「ユージュアル・サスペクツ」のケビン・スペイシーを意識したかのようで、
演技の見せ場としてはやや目立ち過ぎたかも。

マックス役のマーロン・ブランドは、映画としては今作が遺作。
ストレスによる過食と糖尿病で体重が140kgまで増加して、
見るからに息苦しそうだった。
最盛期のデ・ニーロが、去り行く名優とニューホープそれぞれに配慮した形か。
Wikiによると、デ・ニーロとブランドの会話はほぼ即興だったそうで、
名優同士の実力でもあっただろうけど、
ブランドは若い頃からセリフを覚えないので有名だったからなぁ。

今作では特に音楽が素晴らしかった。
マイルス・デイヴィスやセロニアス・モンクらのクーるジャズが、
引き立て役としてのBGMの領域を超える魅力を放っていた。
音楽を担当したハワード・ショアは「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズで、
アカデミー賞始め、多くの映画祭での音楽賞を総なめにしている。




ずっと前に一度見たような記憶が無いでもないけど、気になったので観てみた。

1950〜60年代の、実話を元にした社会派ドラマ映画。


幼くして両親を亡くしたヘンリーは、妹を食べさせる為に5ドルを盗み、捕まる。
郵便物も扱う店だった為、連邦犯罪として裁かれ、
25年の懲役刑でアルカトラズ刑務所に収監される。
妹は施設に入れられ、連絡が取れなくなった。

数人の囚人と共に脱獄を図るが、裏切りに遭い、失敗。
首謀者に仕立てられたヘンリーは地下の独房に入れられ、壮絶な虐待を受ける。
1000日間を超える収監をかろうじて生き延び、一般房に戻されるが、
食事中、刑務官から脱獄の裏切り者の囚人について知らされ、
逆上して、スプーンの柄をその囚人に突き刺して殺害する。

新人弁護士ジェームズが国選弁護人に指名される。
およそ勝ち目のない事件ながら、ジェームズは刑務所の状況を調べて、
死刑を求刑する検察に対して、心神喪失による減刑を求める方向で戦う。
人生を諦めたかのようなヘンリーは殻に閉じ籠っていたが、少しずつ口を開く。
ジェームズは裁判に必死だったが、ヘンリーから
死刑までのわずかな期間、友人として話をするのを望んでいたと言われ、
改めてヘンリーの気持ちに寄り添うよう努める。
ジェームズはヘンリーの妹を探し出して面会させ、希望を持たせようと試みるが、
ヘンリーは死刑を免れたとしても、刑務所に戻るくらいなら死を望むと言う。

アルカトラズ刑務所の所長と副所長は政治家とのコネがあり、
ジェームズにも圧力がかかるが、
虐待の実態や所長の怠慢を暴き、刑期10年を勝ち取る。
陪審員は刑務所の実態調査を求め、やがて閉鎖となる。
悪辣な副所長達に対する勝利にヘンリーも喜ぶが、間も無く命を落とす。


1995年公開で、もう30年前。
ヘンリー役のケビン・ベーコンが貧しくも純粋な青年を美しく演じている。
副所長に足の筋を切られ、歩行困難。
刑務官に暴行されて顔の左側に大きな傷ができてしまった。
映画では、照明の明暗によって、ある時は右側の傷の無い顔を浮き上がらせ、
ヘンリーの本来の純真素朴な内面を示す。

極悪非道な虐待をする副所長役のゲイリー・オールドマンは、
この頃、悪人役をやらせると、とにかくハマっていた。顔が怖い。

物語の基本は、アルカトラズ刑務所の実態にメスを入れたと言う事なんだけど、
その前に、貧しい少年が僅かな盗みで重罪扱いされる、社会の歪みが問題。
「レ・ミゼラブル」を思い出す。